そもそもは礼くんと週末の春山を楽しむ予定でいた。
前から目をつけていた、ギボシの西壁に食い込むルンゼでもやるか、礼くん希望の蓼科山に登るか・・・・と検討していたが、天気予報がいまいち。
加えて山巡じじい会をやろうという話もあり。
諸々調整のすえ、土曜は礼くんと赤沼が藪山ハイキングをしてから八ヶ岳の家に入り、二階さんとソーノスケさんはロープウェイ利用で入笠山を歩いてから合流して宴会という運びになった。

さあ藪山チームはどこに行こう。

カシミール3Dの地図をつらつら眺めていると、小海線佐久海ノ口駅の東の山塊が目についた。
川上村の男山や天狗山のあたりから北に延びる小さな山脈だ。
小海線をはさんで西側には北八ヶ岳の連峰。
うまくすれば眺めもいいかもしれない。
ちょっと登ってから宴会というプランには手ごろな規模でもある。

山脈のなかで男山、天狗山をのぞけば唯一山名のついている城山というところに行ってみよう。

無人の佐久海ノ口駅に車を停めて周回するコースを設定してみた。

無人駅の佐久海ノ口はのどかな雰囲気


駅から線路沿いに少し北上し、千曲川にかかる橋を渡る。
林道を登っていく。

駅から適当に引いたラインに沿って歩いてきただけなんだが、なぜかところどころに「海ノ口城址」という道標がある。
ん?
そういえば山の名前は城山。
あ!
城址なんだ~

という呑気な・・・というか、山名見て気が付かなかったんかい。
でも海ノ口城?
聞いたことあるような。

はい。結論を言うと、この海ノ口城は武田信玄初陣の地として有名なお城でした。
NHKの大河ドラマ「風林火山第8話」ぢゃん!

これこれ。風林火山第8話からキャプチャーしてみた。

平賀源内の立てこもる海ノ口城。
武田信虎(信玄の父ちゃん)が7,8千人の兵で攻めるが、山本勘助の策に守られた城はなかなか落ちない。信玄は初陣なので後方待機。
雪が降ってきて城攻めはあきらめ、引き上げる。
シンガリを勤める若干16歳の信玄は300人の兵で奇襲をかけ、城を落とす。

ま、そんなお話でした。

そういうわけで、期せずして今回も歴史山旅の歴おやじとなった次第。

標高1400mにも満たない山脈で、もろ里山かと思いきや案外と気持ちのよい稜線歩きとなる。
まもなく山頂

城山山頂。3~4日前に雪が降って積もっていたので冬靴はいて行ったが、ほとんど解けていた。
山頂から別の尾根を下山。はっきりと道があるわけではないが歩きやすい稜線。
大芝峠からは車道を辿って駅に向かうが、崩壊が激しくて車は通れない状態。
3時間弱のハイキングで里に戻ってきた。

道中たった二つだけ見つけたフキノトウの味噌和え。