山の楽しみ方のひとつに、「美しいライン」を想定し、実行するというものがあると思っている。
何をもって美しいとするのかは人それぞれだろうが、私の場合ラインの必然性と探検的かどうかが重要と考えている。
さて五郎山での2本のルート開拓をご一緒した長友さんと1日だけ山に行けることとなった。どこへ行くか?
五郎山から甲武信岳に至る登山道記載のない「天竺平尾根」を辿って周遊するプランを長友さんが提案。
私の提案は西沢渓谷から甲武信岳を経て、天竺平尾根から五郎山に縦走するというもの。
かなりかぶっている。
長友さんがそのラインをきれいなラインだと言ってくれたが、彼は車の回収という頭があったので天竺平尾根の周遊プランだったわけ。
五郎山から下山したあと妻の車でのお迎えが期待できることから、私の提案が採用となった。
木賊山から天竺平尾根の間で少しの間の登山道をのぞいて、整備された道はない。
早朝、長友さんの車で出発。西沢渓谷の駐車場から西沢渓谷道を歩き始める。
西沢渓谷界隈はどうやら長友さんのホームらしく、ルートはすべておまかせで後ろをついて歩く。こういうのも楽しいね。
標識とピンクテープを頼りに進むが、ここはルートファインディングが必要なところ。われわれも一回踏みあとをはずし、GPS頼りで修正した。
このあたりで予報どおり軽い雨が降り出した。五郎山への縦走はまた登山道をはずれ、道なき道を今までより少し長く歩く計算。五郎山から下山するのは下手すると夜遅くなりそうだ。
協議のすえ、今日はここで打ち切り。西沢渓谷におりることとした。
約9時間半で全工程終了。
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