「クライミングジム通いで、山歩きは上手になるか?」という雑談です。

山岳巡礼倶楽部では代々、「逃げの山巡」なる謎ワードが語り継がれていました。
要はすぐに日和って、下山して、酒飲むよってことなんですが。
自己卑下のふりして実は「判断が早くて」、「撤収の段取りがよくて」、「下山の歩きが速い」という、うざめの自慢話だったりもしますね。

山を歩く技術ですが、なんといっても下りでその差が出ますよね。
登りももちろん歩き方で体力温存できたりはしますが、下りではさらに体力面、スピード面、安全面で差が出るかと思います。

幼馴染の妻とは約10年前に、それぞれが配偶者を亡くして再婚しました。

登山経験のほとんどない妻と軽い山歩きにちょこちょこと出かけてました。
2018年には少しレベルアップしてみようということで、夏のシーズンに向けて少しずつステップアップしていって最終的に穂高岳の山頂に立ちました。

そして雪山経験も少しずつ積んだりしながら昨年、稜線でのテント泊登山を経験したのがきっかけで、妻の登山熱が一気に加速。


今年は妻の方からいくつも行きたい山の提案がされてます。そんな中、妻にとっての山歩きの課題は「下りが苦手」でスピードが出ないこと。下りがもう少し速く歩けると、同じ日程でも山の選択肢が広まるし、体力的にも楽なので結構重要。

どうしたら下りの歩き方がうまくなるのか?

私も含めて若いころから山をやってきた人の多くは、あまり考えたこともなく、いつの間にか歩けるようになってたんではないでしょうか?

猫のように歩け?
足音は立てないように!
びゅわ~んと歩けばいいんだよ。忍者になれ!
根性だ!

そういう経験則や精神主義は、年齢とってから山を始めたおばさんには通用しません。

山を下るときのテクニックを分解してみました。

  1. 次の一歩を出す際、もっとも足が置きやすく安全な場所を選ぶ
  2. 選んだ足場に足を移すバランス移動
  3. 選んだ足場にすべらないように立つためのフットワーク(足の角度とか、向きとか)
  4. 上記2,3が上手くなれば1の「足を置く場所の選択肢」も増える。
  5. 今の自分の能力内で、今自分が足を置く場所を選択し、足を移動し、バランスを保つための判断力とそのスピード

あれ?
こうして分解してみるとこれって、岩登りの際のフットワークとほとんど同じじゃない?

たしかになんとなくですが、昔からクライミングの上手い人は歩きも上手いとは言われてましたよね。

じゃあクライミングはどうやったらうまくなるの?
これはもう反復練習と才能につきますよね。
才能は鍛えられるのかわかりませんが、クライミングジムや岩場での練習ならできますな。

というわけで妻を連れだしてクライミングジム

一番簡単そうなルートで、オブザベーション。
歩きでも事前にどこ歩くかの判断はしますからね~

一番簡単な緑色の課題。
でも2歩目でどこに立つかで、その次の動きが変わるよね~とか言いつつ。

足をどっち向きに置くかでバランスのとり方が変わってくるよ。

まあそういう思い付きの蘊蓄が役に立つのかどうかは置いておいて、テクニカルなボルダー課題よりは、単純はしご登りに近いトップロープ課題で経験値を積みましょうとなって。

まあいろんな思惑にまんまとはまって楽しくなってしまったらしい。妻もクライミングジムの会員となり、ジム用の靴下まで自分で買って帰る始末。
夫婦共通のお遊びも増えたし、これで歩きが上手くなってくれれば最高ですな。どうなることやら。

ちなみにこのジムは北杜市のロクボクです。
最近リニューアルしてリード壁も増えました。
スタッフもお客さんもフレンドリーでのどかなムード。
素敵なクライミングジムですよ。