【五郎山登山道の概要】
五郎山は長野県南佐久郡川上村に位置する独立峰。

地図に登山道の記載はないが、梓川の右岸シボコリ窪に沿った林道地蔵線を行くと「五郎山登山口」という道標があり、急登ながら踏み跡と赤テープをたどって1時間半から2時間程度で山頂に行くことができる。
ただし林道地蔵線は台風による崩壊で登山口まで車で入ることはできない。

登山道(踏み跡)は登山口から樹林の急登を行くと、マキヨセ本峰~マキヨセP2の岩稜左端にあたる。登山道はさらに、マキヨセ本峰の左側を巻きながら稜線上につづく。稜線に出ると展望がひらける。稜線上を一部北側に巻きながら縦走し、マキヨセP2の急登をおりると五郎山とマキヨセの鞍部(便宜上、五郎山コルと命名)。道はここから五郎山南面の岩場の基部をトラバースし、岩場の切れたところから岩場を巻き込むように山頂に至る。

【クライミング対象】
五郎山でクライミングの対象として考えられるのは、マキヨセ岩峰群の南面と五郎山の南面(正確には西~南西面)。規模は50m~100m程度で、1~3p程度のルートができると思われる。

2023年5月現在、五郎山(本峰)南壁に4本、マキヨセ本峰に1本、マキヨセP2に1本のルートが登られている。マキヨセP2 3ピッチの最終ピッチのみ後日左ルートが追加された。

既成ルート

  • 五郎山ダイレクト 五郎山の岩場の初登攀ルート 3ピッチ 2020年11月登攀
  • 五郎山下部スラブ 五郎山南壁に至る登山道の下に広がるスラブ 2020年11月登攀 45m 1ピッチ 4級マイナス
  • マキヨセP2ルート 顕著なマキヨセP2南面の3段になったフェースを登攀 3ピッチ 2021年5月登攀
  • 五郎山南壁どまんなかルート 五郎山南壁の中央付近を大テラス右端まで登り、そこから山頂に至るリッジ上を登攀 3ピッチ 2021年9月登攀
  • マキヨセ本峰リッジ マキヨセ本峰南面の顕著なリッジ 2ピッチ 2023年5月登攀
  • 五郎山南壁トラバース満喫ルート どまんなかルートの1ピッチ目からの派生ルート 左にトラバースして大テラスに出る 2ピッチ 2023年5月登攀

五郎山へのアクセス

  • 小海線「信濃川上」駅から千曲川沿いに伸びる梓山海ノ口線を梓山へ。
  • 白木屋旅館の角を右折し、町田市自然休暇村方面。
  • 町田市自然休暇村のテントサイト内を抜け、林道地蔵線に入れば五郎山登山口に至る。
  • ただし林道地蔵線は崩壊のため登山口までは入れない。沢を横切ったすぐ先に駐車して、沢沿いに樹林を歩けば林道の一部をショートカットできる。林道に合流して左に行けば登山口に至る。
  • 林道を30分ほどで五郎山登山口(道標あり)