2012年9月(赤沼ほか)
目的は有明山深沢右股正面壁を登ることだった。
1980年台に数回にわたって訪れ、右壁にルートを開拓しかけていたのが立ち消えになっており、それがずっと喉の奥に引っかかっていたのだ。>
しかし30年近くも前にどこを登ったかなんて覚えているはずもなく、まずはアプローチも含めて思い出すことからはじめようと出かけた。
パートナーは山スキーのベテランakkoさん。
雪のある間はぎりぎりまでスキー三昧なので、クライミングを始めるのは初夏から。秋に近づいてくるとクライミングの調子もあがってくるらしい。
深沢はたしか運動靴で登っていたと記憶するのだが、実際は沢靴でも怖いくらいにぬるぬるしている。
登山大系の遡行図を見ながらアプローチする。
右股に入りたいのだが、そこまでに滝が5つのはずが、倍近くの大きな滝がでてきてもまだ右股らしいところに至らない。
これは絶対右股を見逃したのだろうということになり、下降。
それにしてもどの滝も悪い。
やぶのつきかたが半端ないのだ。
結局右股は見つからず、どうやら遡行図がだいぶ滝を飛ばしているのでは・・・・となり、しかしここまで下りてきてはもうやる気も出ず敗退となった。
さて最高の天気の中敗退してみるとどうにも気持ちがすっきりせず、転進先と決めていた明星山に行くことにする。
P6南壁をまん前に見る駐車場で星空を見ながら宴会をし、翌朝みやげもの屋のすぐ横の踏み後を下る。草が多い茂っておりかなりいやな感じだ。
岩がぬるぬるしているので念のため靴を脱いで渡渉。
壁の右手のがれ場が少しあがったあたりが取り付き。
P6南壁に取り付く。最初は草つき混じりだが傾斜は思ったより強い。
天気は最高に良く、だんだんに日差しが強くなってくる。そういえば朝涼しかったもので水を1リットル程度ずつしか持ってきていない。なんかこのあたりからいやな予感が・・・・
下部の核心部に向かって傾斜が増してくる。
このルートは開拓直後に一度登っているのだが、そのころよりは大分残置ハーケンなども増えている。
それでも恐ろしく感じるのはやはり年齢でしょうね~
壁の弱点をついたこのルートはハングの間をトラバースを交えて登っていく。なのでフォローもかなり怖い。
それにしても急なルートだ。
と、このあたりでまだ半分に達していないが写真はここまで。
5ピッチ目を終えるあたりまでで水をほとんど飲んでしまい、あとはルートの内容には頭がいかないほどのどの渇きとの戦いとなったのだ。。。
ひたすら水を求めつつルートを終了。
南稜の踏み後を歩いてくだり、沢で湧き水に歓喜し、下山した。
(赤沼記)
コメントを残す