アルパインクライミング・沢登り・フリークライミング・地域研究などジャンルを問わず活動する山岳会

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佐久・マキヨセP2ルート開拓

五郎山から見るマキヨセP2
この下に垂直の下部岩壁が続く。

2020年11月に佐久・川上町の五郎山の岩壁にルート(五郎山ダイレクト)を拓いた際、顕著に見えていた岩峰、マキヨセのP2(もっとも五郎山寄りの目立つ岩峰)を登ってきた。岩峰は上部の尖った岩壁、中央のフェースと傾斜の強い下部壁からなっている。この写真では上部と中央フェースのみが見えている。

パートナーは五郎山ダイレクトの開拓をご一緒した長友さん。40台前半の脂の乗り切ったクライマーであるのはもとより、美意識、信条のはっきりとした聡明な人柄で、クライミング行を楽しくさせてくれる人。

今回はメパンナことS川さん、ニコちゃんことN口さんも同行して開拓の応援と写真撮影をしてくれた。
メパンナはアイゼンとアックスを使ったスポートクライミング、ドライツーリング(略してドラツー)の日本でも有数のプレイヤーで、今や世界を転戦中らしい。一緒に歩きながらもドラツー向きの岩壁がないかとエロい視線をそこここの岩壁にそそいでいた。股関節故障中で、開拓は参加せず。
ニコちゃんは長年アルパインをやってきた頼もしいクライマー仲間だが、やはり肩の故障でクライミングはできず。今回は仲間内で名シェフとして名高い料理の腕前をふるってもらいいい宴会ができた。

二人とも4回目の五郎山。マキヨセP2基部でロープを結ぶ。

このラインは五郎山ダイレクトを登ったあと、長友さんが偵察に来て、トップロープで一部試登をしている。写真にも写っている上部岩壁と中央フェースは登れそうだが、下部岩壁が傾斜が強く、岩も脆そうで恐ろしいとのこと。
歩いて取付きに行くと、たしかに中央フェース真下の岩壁は一部ハングしており、登るのは苦労しそうだ。
岩壁左端の張り出しを巻いて数メートル左に移動すると、軽い凹角状のフェースとなっており、傾斜も若干緩いし、小さなクラックがいくつか走っているので、カムは使えなくても最悪ハーケンを打てばなんとかいけそうだ。垂壁の直上に未練がありそうな長友さんに「弱点ついていこうよ!」と、ここを登ることとする。「逃げの山巡」の伝統は守らねば。

1P目は長友さんのリードで離陸。

メパンナ撮影、動画その1「離陸シーン」

メパンナ撮影動画2「支点なしで離陸」


メパンナ撮影動画3 「命を守るハーケンを打つ!」

こんな感じでスタート!
数メートル、支点がとれないままに登っていき、少し不安になりはじめたあたりで長友さん、ハーケンの設置を決断。ハーケンをあまりにも叩き込みすぎて、結局回収不可能に。(もちろんこれで正解)
ちなみにこれ以降はすべてナチュラルプロテクションで登り、残置物はこれだけとなった。

1P目終了点から。赤沼フォロー中。

1Pを終了したところで中央フェース下のバンドに出た。
この上はまた傾斜が強そうなので、長友さんの想定していたフェース下までバンドをトラバース。

バンドをトラバース中。

このバンドは岩峰横の樹林帯から歩いてくることもできるため、ここまでニコちゃんが来て待っていた。
五郎山側からは顕著に広がる中央フェースは赤沼のリード。フェースいっぱいに岩茸が広がっていて滑るが、傾斜も緩めで節理もほどほどにあって快適に登れる。

2P目。中央フェース。黒いのはすべて岩茸。
2P目、中央フェース登攀中の赤沼。上にいるのがメパンナ。長友さんは下でビレー中。

中央フェースは五郎山側、登山道から張り出した岩壁の上からよく見えるため、ニコちゃんがそこから撮影してくれた。3人写っているのがわかりますかね?上にメパンナが写ってるが、やはり草付きのバンドを歩いて来ていたため。各ピッチごとに仲間が来ていて「まるで山登っていって山頂ついたら駐車場があったみたいな状態だね~」と笑いあいながらの登攀。

2P目、中央フェース登攀中。上の写真とほぼ同じ時刻に下から撮影。
2P目終了。メパンナ撮影。
2P目終了シーンを撮影するメパンナを、五郎山側からニコちゃん撮影。
2P目を長友さんも登ってくる。
長友さん到着。メパンナ撮影。
3P目。簡単な岩稜を上部ピークの基部まで。

ここから3P目はロープもいらない程度の岩稜を最終ピッチとなる上部岩壁の基部に移動。上の写真にも3人写っている。上がリードしている長友さん、下がビレーする赤沼。真ん中は遊び・・・もとい応援!に来ているメパンナ。

3P目終了点で撮影。フォロー中の赤沼。
4P目、上部岩壁。

最終ピッチは最後のとんがりを登りつめる嬉しいピッチ。長友さんのリードで。

最終ピッチをフォローする赤沼。
終了点で自撮り。本当のピークは真後ろの岩の上だが、怖いのでここで撮影。

マキヨセP2ルート、クライミング概要:
1P目
下部岩壁。左寄りのルンゼを直上(5級)25m
2P目
バンドを右にトラバースして中央フェースを直上(4級)25m
3P目
優しい岩稜を上部岩壁基部まで(2級)15m
4P目
上部岩壁(岩峰)を直上(4級)20m
登攀開始5月23日9時30分~終了11時30分)

使用ギアはハーケン1(残置)小~中サイズのカム約2セット
グレードはムーブだけを考えれば甘目かもしれない。
スポートルートではないので、危険度などの主観部分も加味。

比志津金山塊・笠無

笠無(1,476m)は比志津金山塊の最高峰。なぜか笠無山ではなく、笠無と呼び捨ての山で、一般的な地形図には登山道も山名も記載されていない。
実のところ、比志津金山塊自体がほとんど知られていない山脈であり、ここで山名が記載されているのは先日たまたま登ってみた斑山くらいのものらしい。
それにも関わらずネットで検索をすると結構な数の登山者が訪れて(といっても篤志家には違いないが)いるようで、地図に記載のない山名がわかるわけだ。
八ヶ岳、南アルプスをはじめ屈指の山岳展望が得られることに加え、縄文時代の遺跡が多くでてきたり、「甲斐国誌」に記載のある棒道や穂坂路にはさまれた文化的、歴史的にも重要な土地であり又、きのこや山菜、美しい広葉樹や松林などにも恵まれた自然の豊かな地域であることもたしかだ。

今回の目的は比志津金山塊の最高峰「笠無」に登ること。
確たる登山道こそないが、この山に至る踏みあとは縦横無尽にありそうだ。登山者の記録によく名前の出る「比志の塒」、「摩利支天」、それに笠無に近い重要な文化財でもある海岸寺の裏山「海岸寺山」もはずせないということで、これらを横断するルートを想定してみた。

今回は岩登りの仲間4名。とは言ってもクライミングだけでなく、山登り全体の好きな大人の集まり(?)で、里山ハイキング案にもすぐに同意してわいわいと行くこととなった。
車が2台あるのを幸い、一台を下山予定の海岸寺近くにデポする作戦で行く。海岸寺からは林道、比志海岸寺線を塩川ダム方向に向かい大尾根峠(地図に名前はない)から尾根を北上することにした。

大尾根峠に車を置いて登山開始。伐採後に残る踏みあとを辿る。

稜線に出たら、笠無と逆方向に向かい「比志の塒」を往復。
比志の塒には山名の書かれた板があったようだが、腐りかけていて判読不能。
摩利支天ってどんなところ?と思っていたが、岩の上に摩利支天と書かれた石碑があった。
ここはなかなかの展望ポイントでもある。
笠無山頂

笠無までは比較的はっきりとした踏みあとがあり、あっさり山頂に至る。
ここから先は尾根筋のはっきりしないところも増えてくる。南に下る尾根には踏みあとがいくつかあり、迷い込みやすい。文明の利器GPSを駆使して方角を定めて行く。
それにしても気持ちのよい山だ。新緑の広葉樹にほぼ覆われており、ところどころが松林となっている。きのこ類も多く途中できくらげを収穫。
多少道をはずしても藪はそれほど深くないので、自由自在に歩ける。
山容も変化に富んでおり、歩いていても飽きがこない。

本当にいい山だ。

道中珍しい道標。だがこの先踏みあとははっきりせず、結局地図とGPS頼りになる。
樹林のなかを自由に歩き回る。いつの間にか笑っている人、歌を歌いだす人。多幸感に包まれる人。
海岸寺山まで約4時間の道のり。海岸寺はもうすぐだ。

佐久、川上村・「五郎山ダイレクト」開拓

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: InkedIMG_2093_LI-768x1024.jpg
赤線は登路・・・このあたりだったと思う。

長野県佐久市川上村の奥にひっそりと佇む独立峰「五郎山」。標高2,132メートルの中級山岳だ。
川上村から目立って見える岩峰、男山や天狗山と違い、その姿は目立たない。マニアックなハイカーが時折訪れるだけの奥山とも言える。
しかしハイカーの記録にあった写真には素晴らしい岩壁が写っていた。これはクライミングの対象になるのではないか?
インターネットで調べた限りではクライミングの対象として書かれた記事はない。つまり「やばい壁があったら登ってやろう」というクライマーのエロい視線をまだ浴びたことのない処女壁である可能性が高いということ。
まずはクライマーの凌辱に耐えるレベルの岩壁か、偵察に行ってみることとした。

11月13日 偵察行(赤沼単独)

通い慣れた小川山廻り目平への岐路を通り過ぎ、梓山から梓川沿いの道にはいる。途中から林道地蔵沢線のダート道を進むと五郎山登山口に至るが、林道は崩壊が進んでおり途中で車を乗り捨てての歩きとなる。20-30分の歩きで登山口に着く。ここからは延々とカラマツや白樺の開けた樹間の急登を行くと30分ほどで最初の岩場の基部。


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: gainen-1024x681.jpg
(注:
ここでマキヨセの頭としたのは間違いらしい。

実際はこの岩峰群全体がマキヨセであり、頭としたのはP2らしいと判明。)

登山道は岩場にあたったところから、マキヨセの頭と呼ばれる顕著な岩峰を含む、概ね3つほどの岩のピークからなる岩壁群(仮にマキヨセ岩壁群とする)の上を縦走していく。マキヨセの頭の裏側からもう一つの大きな岩峰である五郎山山頂岩壁との鞍部に降りたつ。登山道はここから山頂岩壁の基部をトラバースして、右から回り込むようにして山頂に至っている。(下はマキヨセ岩壁群の基部をトラバース、偵察して撮影した画像)

マキヨセ岩稜左端
マキヨセの下部岩峰

3つほどの岩峰を有するこの岩壁群はクライミングの対象として考えるとスケールがやや小さいかなという印象。ルートを拓く余地はかなりあるが、1ピッチからせいぜい2ピッチ程度に見える。マキヨセの頭の真下にある岩峰が大きめで、これを登ってマキヨセの頭となっている岩峰そのものにつなげればそれなりに充実するだろうし、そこからさらに五郎山南面の岩場に継続すれば楽しいかも。

五郎山方面から望むマキヨセの下部岩峰と、マキヨセの頭。

岩は比較的堅そうに見えるし、この界隈ではもっともすっきりした長めのライン。
ただこのあたり一帯の岩場はどこも岩茸と苔に覆われていて滑るので、掃除しながらのクライミングとなるんだろうな~

マキヨセの頭と五郎山の鞍部から、五郎山山頂への登山道の途上、トラバース部分から見下ろしたスラブ壁。支点がとれなさそうに見える。でもここから五郎山南面の岩壁につなげるのも面白そう。
それにしてもこの岩壁の真上をトラバースする狭い道が山頂に至る登山道とは!結構おそろしい。

そしてやはり最初に登るならこれ。五郎山南面の岩壁です。

岩壁左部分
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 9-1024x684.jpg

五郎山南面岩壁、左のスカイラインは鞍部からさらに川上村側に切れ落ちており、この岩壁では最長のルートがとれそうに見える。ただ陽があたらないのでこの時期は寒いかも。



11月14日 登攀当日

メンバーは宮田さん、長友さんと私の3名。

実はこの日集まったのは、赤沼がかつてクライミングジャーナル誌上で紹介した、下又白谷上部「ウエストンリッジ」を長友さんが登ったのが縁で、まだ会ったことのないその二人を、共通の友人宮田さんが引き合わせようという趣旨でして。
小川山東股沢の「野猿返し」という軽めのルートをわいわい登ってから、八ヶ岳の赤沼別宅にて宴会をするのが当初の目的でした。
ところが前日の偵察行の話をすると全員が「登ってしまおう!」と乗り気になり、急遽ルート開拓決行となった次第。

昨日たどった道を今度は3人で。
急登なだけにガチャ入りのザックの重さがつらい。

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マキヨセ岩壁群の上を縦走する正規登山道からアプローチ。
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完全無風だった昨日の偵察行に比べて、冷たい風が吹いてはいるが、今日は完璧な展望のパノラマが広がる。近くには秩父連峰、八ヶ岳、その手前に男山、天狗山の岩峰、西上州の山々、そして遠くに南アルプス、北アルプスの白い山々。この日は槍ヶ岳や穂高岳をずっと背後に背負ってのクライミングとなった。

マキヨセと五郎山の鞍部で登攀装備をつける。
ここは五郎山南壁の基部でもある。左稜線(南西リッジ)とも言える左側スカイラインは、ここから川上村側に切れ落ちていて、もっとも長いルートがとれそうなので、基部に沿って左方向に降りていく。

樹間を基部に沿って下降。五郎山南壁のこの部分はかなり傾斜が強い。

左稜線末端近く、傾斜が落ちてきたあたりを取付きとする。少し上がったあたりに倒木があり、これも支点として使いながら1ピッチ目とする。
ほんの10メートルほどで苔と泥の多い部分は終わり、白い岩肌が出る・・・・が、その岩肌はびっしりと岩茸や苔に覆われている。

岩肌が出てから一段あがった松の枝のうえを1ピッチ目終了点とする。小型のカム二つを支点。
ここから本格的なクライミングとなる。
リッジというよりはスカイライン少し右手のフェース状部分をさほど多くはない節理を追っての登攀となりそう。節理部分には木の枝などもあり鬱陶しいが、支点にもなってくれるのでありがたい。

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2ピッチ目の登りだしは見た目より悪いフェース

2ピッチ目から最若手の長友さんにバトンタッチ。いえ・・・・決して赤沼がびびったからではなく、若手に育っていただくためですからねっ!
小さなピナクルに蝶々結び・・・じゃなくて、タイオフしたスリングを支点にしてこのフェースをクリアすると、トップの姿は見えなくなる。
このあとはフェースをほぼ直上。細いクラックで支点をとった外傾テラスで迎えてもらう。支点は小さめのカム3つ。

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2ピッチ目終了点。

この時点ですでに全身岩茸だらけ。

さて次が最終ピッチ(3ピッチ目)となりそうだが、傾斜はますます強くなってくる。
真上のクラックは傾斜は強いものの節理があって、木も生えているので支点は取れそう。左のリッジ向こうに巻き込んでいけば傾斜が緩くなっている予感も。
しかし長友さんは美しいフィナーレを求めて右上のきれいなフェースを直上していった。強気の攻めの姿勢に一同感動の場面。

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太陽に向かって強気に攻める長友さん。向こうに見えるのはマキヨセの頭。
直上のクラック(ここは行かなかった)
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終了点(ここから山頂へは岩稜をほんの少しで到着。
左手の樹間から5分もかからない。
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空が真っ青です。

ルートについて

命名は近くの男山ダイレクト、天狗山ダイレクトにリスペクトを込めて、勝手ながら「五郎山ダイレクト」とした。
1P目(赤沼):3級25m 倒木を越えて藪中のクライミング
2P目(長友):5級25m ハング気味のフェースを右側フェースから巻き込んであがり、さらに節理を追ってフェースを直上
3P目(長友):5級30m 傾斜の強くなるフェースを少し右に巻き込みながらあがる。やはり節理を追って直上し終了点
岩茸に覆われて滑りやすいスタンスなどもあり、グレードは実際のムーブグレードよりも高めに感じているかもしれない。

ギアは3人でダブルロープ2本。カムは小さめ中心に2セット程度。ボルトキット、ハーケン類も持参したが使用しなかった。

登攀日:2020年11月14日
林道地蔵沢線の崩壊地点手前:10時
岩場取付き:11時30分
終了点14時
山頂14時30分
林道地蔵沢線:16時帰着

後日談:
この時のメンバー長友さんは、その翌週再度、五郎山に出かけ、五郎山南面岩壁の下部スラブを初登してきたとのこと。その際、マキヨセ岩壁群も含め偵察を行い、それぞれの情報をまとめてくれました。
下記リンクもご参照ください。
五郎山ダイレクトの記録
五郎山下部スラブの記録
五郎山の概念

黒曜石の露頭を求めて冷山

「あと15年で設立100周年」となる山岳巡礼倶楽部。
どんどん部員が高齢化する山巡の活動は年1回程度のハイキング&山宴会が恒例化しつつあるのみ。

「次の活動は八ヶ岳の知られざるピーク冷山付近にあるという、謎の黒曜石巨大露頭を探索に行こう!」
と言い出したのは、山巡にあってその緻密な調査力とこだわりの強さで一頭地を抜くわたべ氏。ちと面倒くさいタイプとも言うが、そのおかげで下又白谷のウエストンリッジというユニークなルートが発掘(開拓でも登攀でもなく発掘と呼ぶのが似合う山登りでした)されたのも事実。わたべ氏は「ついでにバードウォッチングがどうしたこうした・・・」とも言うがそちらは完全スル―。

要は楽しくハイキングでも探索でもやって、その話題を肴に楽しく飲めればいいやというのが本音の山巡じじい会にとっては、それはある意味最高の提案であった。奥様から「じじいは無理しないっ」とストップのかかった最高齢のSさんが不参加となり、今回はわたべ氏、二階氏と私の3人のみ。ちなみにヒマラヤカラコルム某ピーク初登頂時のサミッター二階氏は、「翌日は天狗山ダイレクトか瑞牆山本峰正面壁でクライミングな」とか言うので、納戸の奥からカビのはえたロープやらボルトキットやら引っ張りだして持って行ったのに、本人は「クライミングシューズ捨ててしまったのでズックで登れるかな?」とか言ってるし。山巡おとぼけじいさんずとでも呼び名変えようかな~

まずは冷山山頂に向かう。

早朝都内某所で集合。一路、麦草峠へとドライブ・・・・のはずが、近づきつつある台風の影響で通行止め。大回りして現地についたときは昼をまわっていた。
前夜あたりからようやく始まった黒曜石露頭探索の作戦会議で、まずは冷山の山頂に立ち、しかるのち、ターゲットに向かう踏みあとがあるはずだから車で探すという方針が決まったばかり。
麦草峠近くに車を停め、狭霧園地から渋の湯への踏みあとへ。冷山へは登山道がないが、GPSを頼りに途中から踏みあとをはずれて小一時間であっさり山頂に至る。

冷山山頂

この辺一帯は北八ヶ岳らしい苔むした露岩と樺類の疎林に覆われた気持ちのよいところ。歩き始めが2000mを超えていることもあって標高2193mの冷山までも楽な行程。
山頂は見晴らしもなく、さあこれで酒の肴(話題)もできたし帰るか~というとき、樹に張られたテープに「至る 冷山黒曜石」の文字が・・・
もう昼も回っているし、今夜の宴会場になる山梨の私の別宅にドライブする時間などを考えるともう引き上げたいところ。「悪いものを見つけてしまったな」と思いつつも、同じピンクのテープをたどると、わたべ氏が黒曜石露頭があると予想していた方向にまっすぐに向かっている様子。

結局、現場興奮症の二階氏を先頭にどんどんと斜面を降りて行くこととなった。わたべ氏の予想が正しいと黒曜石までは標高200-300mは下りていく必要がある。地図を見るとそこまで下りて行った場合、うまく国道に戻ることはできず、同じ踏みあとを冷山山頂まで戻ることになる。

大声で二階氏を制止し会議の結果、黒曜石は今日は無理と判断。少し登り返し、途中からGPSを頼りに麦草峠方向に山腹をトラバースして最初の踏みあとに合流することとなる。全身泥まみれのやぶ漕ぎで踏みあとになんとか帰着し無事麦草峠に。
地図を持たない二階氏は、そのまま斜面をおりて黒曜石を見たら、近くの国道に出て待っていれば、赤沼が車をとりに行くだろう( ^ω^)・・・という不埒な考えをもっていたようで。

探検終了後の宴会

西丹沢・玄倉川小川谷廊下

2017年7月29日 (赤沼、石鍋、星)

ほぼ毎週末を過ごしている北杜市から甲斐駒を見た際の、左側に切れ落ちたスカイライン。
毎度毎度見ているうちに無性に登りたくなっていたのだ。

調べてみるとどうも摩利支天峰の南稜あたりになるらしい。

パートナーを探していると礼くんが食いついてきてくれた。
こちらの記憶は曖昧なんだけど、彼が岩登りを始めたころにずいぶんとあちらこちら連れ歩いていたらしい。
そして礼くんが世界を股にフリークライミングで活躍していた時代のパートナー、星さんも同行することになった。

しめしめ。はっきり言って最強メンバーである。
荷物担いでもらえる!やばいところはリードしてもらおう!
てな下心がいけなかったのか、当日はかなり不安定なお天気で。

ぎりぎりまで迷った挙句、丹沢の沢登りでお茶を濁すことになった次第。

さてのん兵衛3人は深夜、西丹沢の某所(自分たちでもよくわかっていない)到着すると同時にテントで飲み始め。
予備に買っておいたボトルまで空にして迎えた朝。
星さん持参のなにやら古そうな沢登りガイドを見て、行く先は小川谷に決定。

いやこんなにギアいらんでしょ。 と言いつつ、何があるかわからんしね~

とくにロープを使うところもなく、滝をひょいひょいと超えていきます。
でも水があると気持いいね~

すぐに水に飛び込みたがる礼くん。

楽しい一日を過ごし(結局ロープもギアも使わず)、翌日も天気予報いまいちなんで、それぞれ家族のもとに帰ることとなりました~ 甲斐駒はまた今度。

戸隠山

息子との恒例夏山登山ですが、やつが忙しくてしばらくぶりとなりました。
今回は一日だけのハイキング。
息子は「クライミング」がいいね~と言いますが、最近登ってない自分が初心者のビレーで登れるようなところはほとんどもう行っちゃってるしね。
迷った結果、自分自身もまだ登ったことのない戸隠山に行ってみようとなりました。

 登りだしから結構岩場だらけ。

クライミングではなくただの鎖場ですが、鎖を使わず登ればそれなりのクライミング。
父ちゃんは鎖つかまりまくりで手抜き登山やってますが、息子は一切鎖には触らないと決めているらしい。

さていよいよ難所と言われる「蟻の塔渡り」ですが・・・
(動画。音がでますよ)

蟻の塔渡り
蟻の塔渡りのつづき

はい。息子にはお遊び気分だったらしい。
まああっさりと山頂に到着しまして。

でも実はここからの稜線が気持のよいところでした。

岩壁と、湧き上がってきたガスと、高山植物のコントラストが絶妙です。

実は沢沿いの下りが技術的にはもっとも悪かったりしますな。
お昼までにはあっさり下山しましたが、戸隠のこのあたりって山深くて、開けていて、深山幽谷の趣っていうんですかね。いいところでした。

信州峠~小川山

2017年6月11日 (赤沼)

ここしばらくテニス三昧でして。
ぜぇぜぇはぁはぁと走りまわっているので体力的にはまだ大丈夫かな~とか思ってましたが、水泳なんぞに通いだしたら、体力の落ち目を感じつつ。

でさあ、最初200メートル泳ぐのがやっとだった水泳で、クロール750メートルくらいまで泳げるように復活して、1000メートルクロールで泳ぐってターゲットも射程に入ってきたところで、また長距離ハイク行けるかななんて野望を抱き始めたわけですよ。

まあ普通の登山道ではなかなかモチベーションもわかず。
やたら困難な山歩きもしたくはなく。

いつも小川山やら瑞牆行くときに通過してる信州峠あら小川山まで、登山道はないもののそこそこの踏みあともあって、縦走できるんだ~ということで行ってまいりました。

さて。軟弱登山者にとって縦走登山時の一番の課題は、車の回収なわけ。
とりあえず息子に貸しっぱなし(まだ教習所通い中なんで乗ってないのね)になってる車を奪って、信州峠に乗り捨てすることに。後先のことはあまり考えてなかったり・・・

登山道はないけれど、踏みあとは断続的にあります。
もうすっかり頼りきってるGPSがあるので、道に迷う心配はないんですが、朝露で歩き出してすぐにもう足場びっしょびしょ。これ体力奪うんですな。

展望とかないけど、やたらと気持ちの良い尾根です。

しゃくなげって花咲くんだね。
葉っぱしかないのかと思ってた。
妻に自慢したらあっさり花咲くわよって。

いつものガーミンじゃなくて、iPhoneにも無料でインストールできるGeographicaっての使ってみました。
これ過保護なほど便利にできてるんだけど、バッテリーの消耗激しくて、小さなバッテリーチャージャーでは不足します。

んなわけで小川山到着。
5時間かかりました。
最近こんな歩いたことないんで相当疲れてます。

小川山からは普通に登山道。
展望も開けて金峰山もよく見えます。
八丁から富士見平、瑞牆山荘と下ったところで、あと3時間かけて車回収に行く気力もなく、のどかなバスで韮崎通って、電車で甲斐大泉。八ヶ岳の週末小屋まではここから30分ひょこたん歩いて、妻が車やってくるのを待つことに。
まあつまり、翌日妻をつきあわせて車も無事回収・・・・ということで、めでたしめでたし。

佐久・男山ダイレクト

登攀日:2016年10月(赤沼、メパンナ、お散歩さん)

何せ記憶があやしいのだ。

どこぞの岩稜を登った際、岩稜と並行して伸びる尾根にハングを擁する急峻な岩壁を見たと記憶している。
せいぜい1~2Pと思われるその岩壁はあえて登りに来るほどの必然性を感じられるものではないが、いつかネイリングをしながらのルート開拓練習なぞしたいパートナーがいれば、来てみてもいいかな・・・くらいに思っていた。

男山ダイレクトはメモを見ると2012年4月に登っている。
山岳巡礼倶楽部の先輩N氏との久々の登攀でもあった。

その時に見たのがその岩壁かな~と思っていたんだよね・・・・と、結論を言えば違っていたわけで。(じゃあどこだったんだろ)

パートナーは2015年9月、霞沢岳で岩壁の偵察行を共にしたメパンナことSさんと友人のMさん。
メパンナSさんのブログでは「お散歩さん」という名前で登場する人らしい。

10月の3連休で霞沢を落とすぞと計画していたのだが、天候不順で最終日一日だけのお茶濁し山行として選んだのがこの、「かつて見たかもしれぬ」岩壁でのルート開拓だった。

林道歩き1時間弱
ここを登った皆様のブログなど見ると、「山火事注意」の看板の先で左にわけいるってなことが書いてありますし、前もそれを参考にたどりついたんですが、今回はなんかわからんな~
なんで適当なところから左の踏みあとに分け入り、適当に進むと取りつきに到着。
な~に、藪の中に目をこらすと岩稜が少し見え隠れしてるし、なんとかなりますって。

同行のお二人の希望もあって、取りつき付近でボルト打ち練習。
いやこのご時世、結構人も来る岩場でまともにボルト打っちゃうのもなんだし、「女子には大変~」とかも仰るので、軽く傷つけた程度であえてRCCあごまで埋めてみようとかは言い出さず練習終了。

3Pほどの登攀を終えると気持ちのよい稜線に出ます。このルート最大の魅力はこのあたりの雰囲気ですかね~

でまあ、側壁登れるかなとみてはみるがどう見てもしょぼいので、そのまま岩稜歩き継続で山頂につきました。

お散歩シリーズ第13弾・箱根丸岳(1156m) 山巡ハイキング部小田原支部

2016年9月(わたべ)

お散歩シリーズ第13弾・箱根・丸岳(1156m)山岳巡礼倶楽部ハイキング部・小田原支部
 もう少し涼しくなってから、と思っていましたが、登山バスの半額パスの期限が13日と迫っていることもあり、出かけることにしました。天気も問題はないようです。

 仕事を辞めて2か月で体重は2キロくらい増えました。
この調子で増え続けると3年後には100キロを超えてしまいます。
この夏は閉じこもっていることが多かったので、これからはお散歩シリーズを加速させなければなりません(口だけ?)。

 小田原では晴れていたのに、仙石バス停で下りると頂稜付近には雲がかかっています。
雨?かとも思いましたが、カンカン照りよりは涼しいはずでとにかく出発。
標識に書いてある40分の時間通りで乙女峠着。そこからまた40分くらいでアンテナのついた大きな塔のある丸岳頂上着。
このコースは、仙石からの登りが一番負荷のかかるところで、尾根に出てしまうと多少の登り下りはあるもののだらだらと長い尾根歩きに終始する。
長尾峠を過ぎるとすぐ横を箱根スカイラインが走りやや興ざめ。
本来このコースは眺望がいいはずだけれど、樹木、ハコネダケやその他の植物がうるさく意外と見通しのいいところが少ない。
それでも富士山、芦ノ湖、大涌谷や仙石原のゴルフコースが美しく望まれる。

 相変わらず、オジチャン、オバチャンが多いのだけれど、山ガールと思しきハイカーもちらほら。
今回は、ちょっとブランクがあり、体重が増えて筋肉が減っていることなどから、膝を心配して膝をサポーターで固めステッキ(ポール)をしっかり使いましたが、それでもかなり来ました。

 湖尻に下りて、その水門のところから桃源台にかけて広がる芦ノ湖キャンプ村は本当に素晴らしいところで、今一番泊まってみたいところはそのケビン棟といっているコテージ風の建物で、定員6名で2ベッドルーム、キッチン、浴室、テラス付きでテラスではバーベキューもできる。料金は3万円前後。1年前からの予約ということで人気があるのでせう。

霞沢岳・八右衛門沢上流の岩場偵察

2016年9月12日(赤沼、メパンナ)

若いクライマー時代は憧れたものですよ。
あの上高地帝国ホテルに泊まってみたいと。

まあついにそういうことを実現する年齢になったということなんですが、その時にはもうここをベースに登りまくるなんて体力はもうないわけで、歩くのは部屋とバーの往復のみ。自分のかつて作ったルートなんぞを眺めながら来し方に想いをはせる楽しみもまたありか。もくもく(パイプの煙&遠い目)

にゃはははは
な~んて気取ってみたものの、部屋の窓から見えた霞沢岳の岩場(つまり一番安い部屋は穂高側でなくて、霞沢を向いてるわけね)なんぞに魅入っている自分があったと。そういうわけで。

まずは偵察に行ってまいりました。

登れるなら登ってしまおうという下心はあったわけですが、諸事情から日帰り登山となり、上高地発のバス時間にあわせたタイムリミットを設けてその時間まで登って帰って来ようということで出かけました。

相棒はメパンナことSさん。フリーの実力もめきめきあげてきてアルパインもデビューしようとはりきるクライマーです。

メパンナのブログはこちら

帝国ホテルのバス停から少し戻るとすぐに八右衛門沢の出会い。ここから林道を使って入谷。林道終点からはガレガレの沢をあがります。
ちょこちょこと滝がでてきて結構難しめなところもありますが、ルーファイさえ間違えなければとくにロープなしでも登れる範囲。

ガレはかなり急になってきて登りづらいこと。
そろそろ岩壁がいろいろと見えてきます。

まず正面に見える壁ははっきり言ってしょぼいし急だし、それでいて危険な登攀になりそう。はい。対象外。
ちょうど三本槍沢をわけた直後あたりですね。

本谷をもう少し遡行すると右岸はもう岩だらけ。

ああこのへんが登攀ポイントだな~というあたりの写真ですが、全体像をおさえる撮影ポイントなし。
このうえは霞沢岳方面に伸びる急なリッジにつながるようです。
傾斜のゆるいところはザレザレでやばい登攀を強いられそうですが、うまくルートを選んだら真っ白な花崗岩の長大なルートが完成しそうですよ。

ろうそく岩先のリッジなんかもありなんですが、脆いところをだいぶ含んでそう。

気合いれて登るならこれもあり。終了部はボルト連打になるかな~

まあこんな感じで、現地は登れそうな岩場に事欠かず。ただしルーファイ難しいな~
いずれにせよどこ登るって決めて行ってというよりは、ガチャもってあがって、勘とやる気にあかせてつっこむというスタイルが似合うフィールドかもね。

沢の詰めあたりから右岸岩壁群をふりかえる。

ただ岩場偵察して帰るよりは沢をつめたいというメパンナの希望で、稜線に抜け、えんえん徳本峠経由で下山いたしました。

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