アルパインクライミング・沢登り・フリークライミング・地域研究などジャンルを問わず活動する山岳会

月: 2025年8月

金峰山・千代の吹上第三岩稜A峰正面壁

金峰山山頂近く、千代の吹上の上を行く稜線登山道から眼下に望まれる独特な姿の岩峰が、3~4つの岩峰から形成される第三岩稜の一番上の岩峰(A峰)だ。

A峰を下(南面)から見上げるとこうなる。
この正面壁を登って、特徴あるチムニーにはさまり、このピークに立ちたい。
ちなみに側壁からこのピークには以前立っている。(下記リンク参照)

そしてようやくこのチムニーから念願のピークによじ登ることができた。
そしてこのクライミングで千代の吹上通いも一段落かな。

今回のパートナーは頼れる兄貴、中尾政樹さん。
B峰のクライミングもご一緒してくれた。

前回は長いアプローチを嫌って、前夜大日小屋に宿泊したが、あまりの臭さ、汚さに辟易して今回は早朝発の日帰りプラン。
砂払いの頭手前から第三ルンゼを下降。左岸に向かってA峰B峰のコルへ。
上の動画はコルからA峰周辺を撮影したもの。

コルから短い懸垂一回で取付きへ。

壁の中央付近のクラックを目指して中尾さん離陸。
「岩が脆くてどれもはがれそうだよ~」などと叫ぶ兄貴。
しかもクラックは節理がちゃんと入っていなくて苦労している様子。(赤沼は木の葉陰でビレイしているので様子がよくわからない)
そして「残置ボルトがあった~」と。
古めのリングボルトらしい。
どうやら誰か登っているみたいですな。
残置ボルトがあるとはいえ、チップが見えるほどの浅打ちで、危険な感じとのこと。
中尾さん「どうせなら登られているラインよりは、まだ登られていないラインから行こう。」と、その浅打ちボルトにそっとテンションをかけながらクライムダウンしてくる。

左よりのラインに向けてやりなおし。
10メートルほど?あがったところで、壁の中央に向けてトラバースとなるが、ロープが浮石を落とすと赤沼直撃の位置だったので、ここでいったんピッチを切ってくれた。

ここからも風化した花崗岩をだましだまし壁の中央部に行き、そのまま上部へ。ちょっとしたリッジをまわりこんで行ったため、赤沼からは様子が見えないがロープは着実に伸びて行き2ピッチ目も終了。

2ピッチ目フォロー中の赤沼

2ピッチ目も脆いところがあって気は使うけど、それほど難しくもなく、割と楽しいクライミングで例のチムニーの真下まで。
そしてこのピッチにも残置ボルトがあった。
ロープピッチとしてはそのままピークアウトできそうだがここで2ピッチ目終了。
最後のおいしいところを赤沼のためにとっておいてくれたみたい。
「最後のピッチ登る?」と言ってくれたけど、「いや今回は中尾さんが最後までやっちゃってくださいよ。こういうワイド系は中尾さんの得意分野だし。」と赤沼。

さっそくワイドクラックにはさまって楽しそうな中尾さん。
最初のこの辺が核心のようだ。
そしてチムニー内は狭すぎてヘルメットが邪魔のようで、脱いで荷揚げ用バックロープでおろしてきた。

中尾さんの身体はどんどん奥へと吸い込まれていき、すぐにピークアウト。
赤沼はせっかくのトップロープなので、核心部は中に入っていんぐりもんぐりするのを避け、レイバックでワイルドに登ってみる。

チムニーにはさまって嬉しい赤沼

ピークに出た~。
最近得意の自撮り棒で記念撮影。

A峰のピークからも少し岩稜がつづくが、面倒なのでロープをはずして樹林ごしに登って行き、途中から岩稜上に。

岩稜を少しあがったところから中尾さんの雄姿を撮影。
この画がほしくてあえて樹林から岩稜のうえに出たわけ。

もう一枚。

さて打ち上げには菊地ガメラ氏も合流して四方山話。
「今日登ったところは未踏だろうと思ってたけど、登られていたみたいですよ。」と赤沼。
「あれだけ目立つ岩場だから結構登られてるんじゃないの?そういえばY野井さんあたりが、ヒマラヤの練習のためにあの辺をだいぶ登ったらしいよ」と山岳界の事情通ガメラ氏。
Y野井さんレベルのクライマーなら、ナチュラルプロテクションで登るだろうし、練習意識なら記録なんかださないだろうし・・・・ということで、この一帯も何度かは登られているんだろうなという印象。
ともあれ、初登攀に興味があってのクライミングでもなく、あまり人に知られない楽しいラインを発掘することができたのがとても嬉しい次第。
第一岩稜、第三岩稜、第四岩稜の主だった(自分に登れそうな)ラインは完結。
第二岩稜、第一フェース、第二フェースは残っているけど、すでにだいぶ登られていて情報もあるので、「ルート発掘」的興味としてはまあ対象外。

そんなわけで千代の吹上通いはいったん卒業かな~。

高尾・小下沢逆沢~景信山

つい一昨日、山巡のじじーズで行った小下沢にすぐまた行くことになった。
自分としては支流をつめて景信山まであがる心づもりだったのだが、じじーズ山行では支流の滝を登っただけで帰ってきてしまったので、リベンジの意味あいもある。どうせやぶ沢だろうと想像はしていたが、それでも自分にとっての空白部を歩くことに意味があるわけで。
パートナーはアカネさん。
音大を出てからウィーンにまで留学した実力派のソプラノ歌手で、大学で音楽関係の教鞭もとっている。
その傍らテレマークから沢登り、クライミングまでをこなすアクティブな女性でもある。
昨年は東京文化会館小ホールで開催された彼女のソロリサイタルで、歌声は堪能させてもらったが、直接会って話をしたことはない。
メッセージのやりとりで一緒にとある岩壁にご一緒しようとなったはいいが、だったら一度くらいは会って酒くらい飲んでおかないとね~・・・・というわけで今回ご一緒することになった。
つまりまたまた「飲み」がメインの沢登り。

狙う支流は北高尾の小下沢コースの林道から分かれて、北から景信山に伸びる沢。並行して登山道?が通っているようだが、沢とは交錯していて源頭部分は状況がわからない。
先週じじーズと大騒ぎしながら登った滝を越えて、その不明部分を通って景信山に登る計画。


飲みの時間から逆算して、朝ゆっくり目に出発。小下沢林道からアプローチ。

2日前にじじーズと登った滝はあっさり越える。
というか、赤沼のリードしたルートは物足りないらしく、あえてやばそうなラインを登って滑ってみたり、遊び登りしてるわ、この人。

滝の上は予想どおりの渓相です。
蜘蛛の巣だらけの藪沢。

赤沼が倒木をひょいとまたいで行くと、
「え?」と、けげんな顔をするアカネさん。
「マムシまたいだよ~」って。
早く言ってよ。
まったく気が付かなかったわ(汗)

並行して伸びて来た道に合流。
ここからしばらくは沢沿いの道(踏み跡程度)を行く。

源頭部は沢を離れて右岸の尾根上のコルを目指す。
短いけど急登。
湿度があって暑いわ。

景信山までは一投足。

登山道を小仏までおりて、一昨日と同じ「味はる」さんには予定どおり開店と同時に飛びこんでしゃべり倒した。
短いながら、普通のクライマーはぜったい嫌がる蜘蛛の巣だらけのやぶ沢~道のない斜面の急登。
それを「いつもの沢のあとの藪漕ぎからしたら楽勝ですよ~」と淡々と話す強めのパートナーひとりゲット。
来月予定しているクライミングが楽しみになってきたぜい。

ところでこの支流。マイナーだし名前なんぞないよね・・・と調べたら、物好きはどこにもいるらしく、登った記録もあった。
これは逆沢という沢だったらしいよ。
高尾のプチバリエーション目指す篤志家にはお薦めです。

山巡じじい会約12回目【高尾・小下沢】

高尾在住クライマーのリエさんから、下山飯に最適な居酒屋を3軒ほど教えてもらった。
その話をすると即座に食いついてくる二階さん。
かくして下山後の飲みから入る山登り。
まあいつもの山巡じじいズの典型パターンです。
さて高尾に下山する山登りっと・・・・
登山道を普通に歩くのは暑すぎるよな~
では涼みがてら沢登りに行きましょう。
そしてこれもリエさんから教わった小下沢。
小下沢は滝も少なく、いわゆるウォーターウォーキングの沢で、沢沿いには林道がずっと平行しているので、水の中を歩いたり林道を歩いたり自由に遊び歩きができるらしい。
支流にはリエさんのつけた踏み跡もあるとのこと。
メンツは箱根あたりでひとり歩きをして休養日になってるわたべさんが不参加で、惣之助さん、二階さんと赤沼の3名。

高尾駅北口から小仏行きのバスで、大下下車。
ここから歩き出します。
飲みだす時間から逆算しつつ歩くルートを決める作戦。

林道の適当なところから沢におります。
平凡な沢なので、飽きたら林道にあがります。

支流をひとつわけると水量はぐっと減ります。

支流に大きめの滝。
「あれ登れんじゃね?」と二階さん。
そして二階さんのザックから20メートルほどのロープがでてきます。
太さ5~6mmですね。細い細い。
赤沼「もしかしてそのロープつけて滝を登れと・・・」
二階さんは誰かのブログでこの滝に目を付け、あわよくば登ろうというつもりでいたらしいす。

支点なんかないし、この細いロープはリードで落ちたら保たないだろうし、つまりは赤沼にロープセッターをやれと、そういうことのようです。

時間的にこの滝登って引き返すことになったので、空身で登ります。

滝の1段目上から撮影

滝は3段20メートルってなところでしょうか。
1段目は小さいけれど、なかなか難しそうです。
でもよく見ると水流の左にホールドも続いているようなので慎重に登ります。

1段目リード終了。左の水線を登った。

1段目を登ってくる二階さん。
あれ?なんかハーネスまで持ってきてたの?私と惣之助さんはロープを腰にブーリン結びで巻き付けてるだけなんですが・・・・?
途中でロープにぐっと体重がかかったように思ったけど、きっと気のせいでしょう。

「二階おまえルートの選び方が悪いよ~」
とか言いつつ得意げに登ってくる惣之助さん。
沢靴でなく普通の運動靴だし。
下又白谷の山巡稜を初登攀して、その時見た菱型岩壁を紹介した往年の名クライマー。後期高齢者になってもまだクライミングいけてますね~。

2段目をフォローする二階さん。なんかすごいシャワークライミングになってます。

2段目を登る二階さん(動画です。音声注意)

2段目を登る惣之助さん。(動画です。音声注意)

3段目も登って3人自撮り。
さてここまではよしとして、実は右岸の巻道を下りるのが核心でした。
かなりやばい感じの踏み跡で、下は滝なんで落ちたらちょっとただではすまない感じ。
念のため立ち木にロープをセットして、赤沼はごぼう(懸垂下降でなくただロープをつかんでおりること)で先行します。
滝の上をトラバースしていく感じで、バランスのとりにくい下降になります。
さて2番手は惣之助さん。
なにせお歳なので、ひやひやしながら見守ります。
と、露岩の上のトラバースポイントで足を滑らせ滝のほうに滑っていきます。
いや、いくらロープがあるとはいえ、後期高齢者の腕力では体重を支えられないだろう。
かなりやばい状況と判断しましたがどうやら身体は振られただけで止まってます。
実は惣之助さんごぼうではなく、肩がらみ懸垂下降の体制で降りてきていたのでした。このびしょ濡れの細いロープで肩がらみなんて。惣之助さんは自分の年齢や能力をわかっていて、あえてその手を使っていたわけですな。やばいクライミングをしながら長生きしてきた人ってこうなんだよなと思いましたよ。さすがです。
この滑落場面も動画に収めてましたが、ここは惣之助さんの名誉のため非公開(笑)。

ただ沢を歩くだけでなく、少しでも滝を登ったことですっかり満足して、ここで宴会開始。もちろんザックからは酒がでてきます。

そして下山宴会は焼き鳥屋の味はる
以前、リエさんの夫、高尾在住のニコちゃんこと野口さんと一度飲んだことのあるお店。
時々店をしめてヒマラヤあたりに行ってしまう山大好き店主さんのお店です。下山飯にはほんと最適。

おいしい焼き鳥を食べながらさんざん飲み散らかしてお開きとなりました。
が、赤沼は酔っ払いすぎて高尾駅に携帯を落とし、東京の最寄り駅についてから高尾までもう一往復することになったのでした・・・・(泣)

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