妻が熊野古道を歩いてみたいと言い出した。
それならまずはお伊勢参りをして、大好きな別宮も訪ねてから行こうというゆっくりプランで行きましょう。
熊野古道ははじめて。海外からのツーリストであふれかえる観光地をイメージしてたんだけど実際はどんなかね。
調べてみると熊野古道っていろんなルートがあるみたい。
一番山歩きらしい(?)大峯奥駆道は長くて大変そうだし、女人禁制の部分もあって面倒。

熊野詣の中心は熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三社で、その順番にお参りするのが正道らしい。それらをつなぐ古道のなかでは本宮大社から那智大社をつなぐ中辺路(なかへち)というのが、杉の大木の下を歩くいい感じの山道みたい。
ルートの真ん中あたりには小口という部落があり、そこで一泊しての2日行程が一般的なようなので、日程を決めて小口の宿を予約してしまう。ここのキャンセル規定が結構厳しくて実質日程変更はもうないね。
そしたら中辺路2日行程の1日目がまさかの大雨。
幸い行程2日目は晴れ予報だったので、1日目は端折って小口の宿に泊まるところからスタート。2日目は予報通りのよい天気のなか那智大社までの道のりを歩いてきた。

東京から伊勢は高速使って4~5時間。その日のうちに伊勢神宮の外宮、内宮にお参り。日曜だったのでツーリストでごったがえしてるかと恐れていたけど、案外静かだった。
この日は伊勢市のホテル泊。
旅の2日目は個人的に大好きな伊勢の別宮、伊雑宮と瀧原宮にお参りしてから熊野古道近くの那智勝浦に入るプラン。

伊雑宮は静かでとても気持ちのよいところで、過去に何度かお参りしている。観光客はほとんどいなくて、神前で祝詞を奏上してしまうような本気の人と、パワースポット巡りとして来る人がぽつぽつてな感じ。
畏れ多いので写真は撮らず。
上の写真は近くの石神様。ここも清浄な気持ちよいところだった。

瀧原宮は伊雑宮の清浄さが際立つような雰囲気とうってかわって、広くて柔らかい気に満ちていて、こちらもお気に入り。
さて熊野に移動。
ところで途上、ランチのために立ち寄った道の駅「熊野ー板谷九郎兵衛の里」に掲示されていた九郎兵衛伝承がすごい!

ここは元、鉱山だった。九郎兵衛は鉱山の荒くれものを束ねる庄屋で博徒の親分でもあった。
ある日村一番の美女だった妻が子供と布団にいたのを浮気と間違え殺してしまった。
九郎兵衛はそれを後悔して頭を丸めて入定した・・・・云々。
この話が得意そうに壁に書いてあったけど・・・これって美談なんかい?
ちなみにここで食べたうどんが美味しかった。
(写真は鉱山跡らしい)
本当は翌日、旅の3日目に那智大社から歩きはじめて、道中半ばの小口に泊まり、4日目で本宮大社までという2日プランだったけど、3日目が100%雨という予報だったのでプラン変更。
この日(旅の2日目)はまだ時間もあるし、天気もよいので、「熊野詣」の順番に従って、歩いて行くはずだった本宮大社へは車で参拝。

写真は熊野本宮大社の旧社地、大斎原(おおゆのはら)。
川の中州にあったここが元の熊野本宮だったが、明治時代の水害で水没したため今の丘の上に遷座されたのだとか。
ひらけた雰囲気がとても好き。
熊野速玉大社。
最近どこへ行っても自撮り棒が活躍中。
2日目は那智勝浦のビジネスホテル泊。


さて3日目は予報通り雨。
翌4日目は那智勝浦の料理がおいしいと評判の温泉宿を予約していて夕食には絶対に遅刻したくない。
4日目は小口から那智大社まで歩く予定で、那智大社から那智勝浦は車で20~30分程度。料理宿に夕食前に間違いなく到着するために、まずは那智大社の駐車場に車をデポ。
バスで那智勝浦に戻り雨の中、電車とバスを乗り継いで小口の宿に入る作戦。(上の写真は紀伊勝浦駅。前夜はうしろに見えてるビジネスホテルに宿泊。外観はいまいちだけど良いホテルでした。)

4日目。
いよいよ熊野古道中辺路の一部を歩く日。
小口自然の家という昭和57年に廃校となった中学校の校舎を再利用した宿を出発。
この日の宿泊客は日本人5名、中国人(台湾?)7名、欧米人4名。
なんか熊野古道を歩く人たちの組成がわかるような。
でも小口には英語サイトでしか情報がでないような民泊施設が多くあり、海外ツーリストはこちらに固まっているのかも。

小口自然の家でお弁当もらって出発。

道はよく整備されていて歩きやすい。
針葉樹に囲まれた雰囲気は想像どおり。

道中にはお地蔵さん、祠などの遺構が多い。
なんか歌碑みたいのもいっぱい立ってた。






大雲取越というところを越えるともう後半。
紀伊の海が見えてきた。

那智高原自然公園というひらけたところで山道はほぼ終わり。
道中すごいジェット音みたいのが聞こえて、そういえば近くの串本町でロケットの打ち上げ予定があったな~、その音か?!と上空をきょろきょろ。
でも実際その日は打ち上げが中止になっていて、ジェット音は那智の滝の轟音だったと思われる。

那智高原自然公園からはのどかな道を下りて行く。

最後の長い石段をおりていくとまもなく那智大社。

那智大社に到着。
那智の滝をバックに記念撮影。

某クライマーがこの滝を登って問題になってたけど、自分も登攀ラインを目で追ってしまうのよ。クライマーの性ですな。

那智大社にお参りしたらデポしてある車に乗って料理旅館へ!


なかなかに楽しい山歩きの時間でした。


料理のおいしい温泉旅館で打ち上げ。
料理も温泉も最高。
さて旅の5日目。
妻は、那智勝浦から小口に移動のときに電車から見た海がとても綺麗だったので、その辺を歩いてみたいと言う。
プランニングは妻におまかせ。
宿から海沿いに伊勢よりに少し行ったところの宇久井という地域を散策。
環境省宇久井ビジターセンターなる施設の手前に車を停めて散策。
小さな半島の突端に灯台があったり、そこを含めて遊歩道が縦横に走っている。

熊野古道と違って広葉樹が多い。樹間にエメラルドグリーンの海が広がってなかなか感動的。

遊歩道をはずれて踏み跡をたどると海上保安庁とかかれた小さな灯台。
アドベンチャーな道で妻も楽しかったらしい。

宇久井ビジターセンターに帰って来ると時刻は11時。
あ!この近く串本町でのロケット打ち上げは今日に延期されて今頃再打ち上げの予定だったはず!
空を見上げるとまさにロケットが飛んでいくところ。
ロケット~と大騒ぎしていると、ビジターセンターの職員さんも出てきて空を見上げておりました。
でもこのあたりでミッション達成困難と判断したらしく、ロケットは解体して落ちたんだって。

このあとは海辺を散策したりしてからまっすぐに帰宅いたしました。