山岳巡礼倶楽部、赤沼の個人ブログ

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北飯豊・頼母木山(テント泊登山第三弾)

妻と行くテント泊登山も3回目。
前回の谷川岳や立山の人混みに辟易して、今回は静かそうな山域を選んだ。さらに週末は避けて平日登山。
静けさの代償はロープウェイで高度を稼いだりはしない、長く急な尾根歩き。

前夜は米沢市に泊まって米沢牛。
当日は飯豊山荘から丸森尾根を登って稜線を目指す。
コースタイムで6時間。かなりな急登らしい。しかも新潟は38度とかいう猛暑日。
どうなることやら。

登山口の飯豊山荘は標高わずか400mほど。猛暑の影響もろ受けてますな。

しかも登山道はいきなり最初から本気の急登。
露出した木の根やら、岩やらをつかみつつぐいぐい登らされる。
ここまで急な登りがコンスタントに続く登山道はあまりないかも。飯豊ならではなのか、この道が特にそうなのか。でも道はよく整備されているし、足元も滑りにくく危険な感じはあまり感じず。ただひたすら暑くてつらい。

急登をあえぎ登る
稜線まで6時間で、丸森峰までは樹林帯ということだったが、樹林が低いので日陰が少ない。でもその分展望はひらけてます。
丸森尾根上の小ピーク、丸森峰。ここまで5時間の急登で、このあたりから樹林限界。尾根道もここから若干傾斜が緩くなります。
尾根も広くなり、まもなく稜線上の地神山北峰。
稜線が近づいてくる。南へ行けば飯豊本山方面。
われわれが向かうのは北。まるくたおやかな頼母木(たもぎ)山を越えると頼母木小屋。今日はそこでテント泊して、明日は早朝に起きて一番向こうに見える朳差岳を往復したうえで、往路を戻ろうという計画だったが、ここまでの急登でめげて、朳差(えぶりさし)岳往復プランは割愛。頼母木小屋に泊まって、来た道を引き返すことに。
稜線に到着!地神山北峰。ここまではコースタイムどおりの6時間。妻がんばった。汗がすごくてズボンがお漏らししたみたいになってます。
ここまで誰にもあわない静かな山歩き。
地神山北峰から頼母木小屋までは約1時間。トレールの先の緩やかな盛り上がりが頼母木山。頼母木山を越えて下りたところが頼母木小屋。
稜線歩きは最高に気持ちよくて超ご機嫌。
景色やら花やらを眺めながらゆぅ~っくり歩く。
頼母木山山頂
頼母木小屋

頼母木小屋は避難小屋だけど、夏の間は管理人が常駐していて、飲み物も売ってもらえるので早速ビールタイム。ここは採算度外視で新潟県が維持してくれているらしく、飲み物のお値段なんかもリーズナブル。
われわれのほかは避難小屋にひとり泊まっているだけなので、小屋の真ん前にテントを張り、散らかしっぱなしで、ベンチの上で宴会に食事と、やりたい放題。日本酒も買ってしまった。

このお酒2パックで500円。
今夜のメニューは山メシの定番カレーライス。なかなか美味かった。
小屋のサンダル借りて、酒飲みながらチータラを頬張るおっさん。
陽はくれていく。
夕日に染まる山

ゆったりとしたいい時間を過ごします。

そして朝。雲海の向こうに浮かぶのが朝日岳。奥には月山も見える。

飯豊本山のほうから日の出

来た道を引き返す。頼母木小屋を振り返る。

稜線歩きを堪能中
短い稜線歩きはここまで。またまたあの長く急な道を下山。
この稜線が名残惜しい。

さて予想どおりの地獄の下り・・・・と思ってたら、案外調子よく歩いてますな。

この分なら早めにおりて今夜の温泉宿のリサーチに入れるね~なんて思ってたら、あと2時間くらいのところで妻の限界が突然やってきたようで。
まあそれでも筋肉をだましだまし、ゆっくり下りて昼過ぎには飯豊山荘に到着。
飯豊山荘の温泉に入って、山荘のおじさんからすいかをご馳走になったりして、温泉リサーチ。

とりあえず入山前に肉を食べたので、やっぱ海の幸だよね~と車を新潟方面に向ける。途中でネットリサーチしてとった温泉宿が大正解。瀬波温泉っていう新潟の北辺、村上市の温泉宿で最高のご馳走と地酒をいただきました。なんとここがあの〆張鶴の蔵元のある場所だったんだけど、〆張鶴でなくもう一つあるお薦めの酒蔵のやつ飲んでみた。これがまあ美味いのなんの。

初めてのテント泊登山「谷川岳」

今夏のテーマは夫婦でのテント泊縦走。

妻は、道の駅や登山口でのテント泊は経験があるが、テントを背負って山に登り、稜線で泊まるというのは今回が初めて。
テントは私が背負うにしても、加齢による体力低下を考えると、装備はなるべく軽くしたい。
まずは装備の大人買いからスタート。

上から、
妻のザック:自分の寝袋やマット、食料くらいは持てるように33リットル?の少し大きめザック。あまりの背負いやすさに妻感激。
妻のマット:テント内用のエアマット。軽さと高さにびっくり。
テント:最近のは本当に軽い。扱いやすさ、耐久性なども申し分なし。
妻の帽子:日焼けを徹底防止するため。ブヨ除けネットも買えばよかった。
そのほかにもガスコンロのヘッドとか、ウェア類とかいろいろと大量に購入。
行先はいろいろ検討のすえ、谷川岳に決定。谷川岳は基本テント泊禁止だが、実際は張れる場所がいくつかあるらしい。登山者の絶対数が増えてきたせいか、山登りでも予約がどうとか、規制が増えていたりとか、コストがかなり高くなっているとか、昭和のクライマーとしてはそれだけでうんざりする場面が多くあって、場所の決定にかなり手間取ってしまった。

楽に登るため、天神のロープウェイ利用、谷川岳から国境稜線を北上し、時間や疲れ具合を見ながら、茂倉岳か蓬峠でテント泊、下降路もその時の気分で・・・・というざっくばらんな1泊2日の山旅計画。

天神平のロープウェイ終点から歩き始め。
谷川岳見えてます。
この時点では人は恐れていたほど多くなかった。

天神尾根を登ります。梅雨の合間に晴れた週末とあって、登山者の数がすごい。妻は景色を見て楽しんでいたが、昭和のクライマーは人あたりしてしまった。
谷川岳(トマの耳)までは約2時間半で到着。万太郎岳方面に向かう国境稜線が(妻によると)美しい(らしい)。
これから向かう谷川岳のもう一つのピーク(オキの耳)は、よく見ると人が蟻のように・・・・
谷川岳の人込みを離れて人心地。これから国境稜線を北へ。これから向かう一ノ倉岳と茂倉岳を望む。

ところで、一ノ倉沢がのぞきこめるあたりでヘリコプターの音。
よく見ると有名な衝立岩の下にあたるテールリッジの付近でヘリがホバリングして人を吊っているのが見えた。
あとで聞いたら衝立岩で滑落事故があったらしい。

懐かしい一ノ倉沢を見下ろす。
黄色い花。あちらこちらに黄色い花があったよねというと、妻は黄色い花だけで5種類はあったと・・・・え?
これはあとで調べたらミヤマキンポウゲというやつらしい。そういえば赤い花と思っていたのはイワカガミだと通りすがりのおじさんに教わった。

谷川岳を振り返ると、一ノ倉沢の岩壁群。
あれが滝沢スラブ、あれがドーム・・・と説明するが、妻の関心はむしろ、なだらかに広がる稜線のうねりとか、はるかかなたまで連なる山々の景色、それと花。

一ノ倉岳山頂からの景色。妻はまたまた幸せすぎて困っているらしい。
一ノ倉岳から茂倉岳に向かう稜線が気持ちよい。
通ってきた稜線を振り返る。手前が一ノ倉岳、奥が谷川岳。

さて茂倉岳についたのが13時くらい。
今日の選択肢は・・・
1.茂倉岳山頂付近でテント泊して、翌日なだらかな尾根を土樽に下山⇀(まだテント張るには早すぎて暇かも)
2.武能岳を越える稜線を進み、蓬峠でテント泊。翌日土合か土樽に下山(コースタイムを計算すると到着が16時過ぎるかも。体力的にも心配だし、テント場あいてるかも不安)

結局、夜中に風が強くなる予報もあって茂倉岳の山頂付近でテント泊もいまいちかな~と、頑張って歩くということで蓬峠プランに決定。

茂倉岳からおりてきた。
武能岳まではまだまだありそうだ。
武能岳への登り。この辺で少しずつへこたれてくる。
武能岳山頂に到着。うしろに聳えるのが今日歩いてきた稜線。
武能岳からはなだらかな長い稜線を下り、16時頃やっと今日のテント場、蓬峠が見えてきた。約7時間半の行動だった。

テント場は結構いっぱいいっぱいだったけど、なんとかテントを設営。まずは行動食の乾きものを広げてワインで乾杯。
この後、漬け汁につけて冷凍してきた上州牛のステーキ、にんじんのグラッセ、ブロッコリー、フリーズドライのビリヤニとコースは進むのだけど、美味くて夢中になりすぎて写真はなし。
妻はこんな美味しいステーキ食べたことない!とか絶叫してました。
私のほうはワイン1ボトル分持ったのを、まさかこんな飲まないよねと減らしたのがあだに。軽く1本飲めたわ。

蓬峠のテント場。背景が今日歩いてきた稜線。
テント場から夕焼けを眺める。
朝、5時半前に出発。でもわれわれが最終に近かったね。

さて今日の予定は下山のみ。
稜線を西へおりれば土樽駅。ここから国境稜線の下のトンネルをJRで土合駅に戻り、駐車場に行ける。が、電車の本数はかなり少ないみたい。
稜線を東へおりれば土合に直接戻れる。ただ旧道が豪雪のせいで崩落していて危険なため迂回する新道ができていたり、その新道だって谷の道には違いがないので状態がいまいち読めない。でもまあこちらのほうが一ノ倉沢の観光もできちゃうし、整備はされているだろうけど土樽におりる道だって谷の道にかわりはないし・・・・と土合プランに決定。

土合に向かう谷の道をおりていく。
いきなり道が崩落してるし・・・・この先もこんなのが続いた。
ぐずぐずの残雪の残る沢をいくつも横切って行く道なので、この時期崩落はしょうがないんだよね。妻はいやがってたけど・・・・
途中、裸足になって沢を渡る(渡渉)個所も。
道は森に入る。緑が美しい。
思ったより時間がかかったけど、なんとか懐かしの一ノ倉沢に到着。
ここからは観光用の電動バスがあるので、迷うことなくバスに飛び乗る!

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